vol.14 ハーブの知識②

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問題 vol.14
ハーブの知識②

柴田忠裕先生から、園芸に関する問題を出題!
問題文が正しいと思えば「⭕」、間違っていると思えば「❌」で解答してください。

第1問

ハゴロモジャスミンの名前にある「ジャスミン」は、アラビア語で「ヤスミン」と呼ばれ、「神からの贈り物」という意味がある。

正解です!

ハゴロモジャスミンは素晴らしい香りを放つモクセイ科ソケイ属の半常緑つる植物で、ジャスミンティーなどに利用されるマツリカと同じ仲間である。ジャスミンはアラビア語で「ヤスミン」と呼ばれ、「神からの贈り物」を指している。原産地は中国南部で、寒さにはやや弱く、暖地では地植えできるが、寒い地域は鉢で栽培する。

地植えされたハゴロモジャスミン
地植えされたハゴロモジャスミン
残念! 不正解です
第2問

ハゴロモジャスミンは、開花寸前の蕾が赤紫色になることから、「パープルジャスミン」とも呼ばれる。

残念! 不正解です
正解です!

ハゴロモジャスミンの花は、内側は乳白色、外側は薄いピンク色がのるため、英名は「ピンクジャスミン」と呼ばれる。フェンスに這わせると、開花時は一帯が甘い香りに包まれ、春の訪れを告げる。

蕾がピンクのハゴロモジャスミン
蕾がピンクのハゴロモジャスミン
第3問

ローズマリーは木本性の落葉樹で、葉をもむと特有の香気を放ち、肉料理の臭み軽減などに利用される。

残念! 不正解です
正解です!

ローズマリーはシソ科の木本性常緑樹で、ハーブの世界ではメジャーである。殺菌、抗酸化などの効能があり、その香りは料理や芳香剤などに利用される。立性と匍匐性の2タイプに大別され、ガーデニングや緑化素材に多用されている。排水良好な条件が栽培のポイントである。

木本性常緑樹のローズマリーの栽培は排水性がポイント
木本性常緑樹のローズマリーの栽培は排水性がポイント
第4問

エルダーフラワーと呼ばれるセイヨウニワトコは、花や葉がハーブとして利用されるが、挿し木は難しく、通常は実生台木に接ぎ木繁殖される。

残念! 不正解です
正解です!

セイヨウニワトコはいくつかの品種が流通しているが、主に挿し木で繁殖される。緑枝挿しも可能であるが、休眠枝挿しが簡単で、発根率も高い。花はお茶として、果実はジャムやコーディアルなどに利用される。

セイヨウニワトコ・オーレア
セイヨウニワトコ・オーレア
第5問

オセアニア原産のメラレウカ(ティーツリー)はオージープランツの先駆的植物で、庭木として多用されるようになったが、寒さに弱いため、暖地以外は鉢植えし屋内で越冬させる。

正解です!

「ティーツリー」という別名は、キャプテン・クックがこの葉をお茶として飲んだことからついたといわれる。抗菌力、抗炎症力などの効果があり、先住民族のアボリジニは万能薬として常備している。庭木として、あるいはカラーリーフプランツとして人気があり、暖地では露地植えされるが、北関東以北や高冷地では鉢植えし、冬は屋内で栽培する。

メラレウカ・レボリューションゴールド
メラレウカ・レボリューションゴールド
残念! 不正解です

園芸知識コラム vol.14

以前紹介した第1回東京パークガーデンアワードin代々木公園では、1年にわたる月日を経て、年末に入賞者が発表された。ガーデニング、盛花的な短期間の装飾を競う流れがこれまでであったが、長期にわたる造景の変化を比較する今回の試みは称賛に値する。1年間が良いかどうかは今後の検討課題であるが、個人的にはもう少し長期であってほしい。第2回が調布市の神代植物公園エントランスで始まった。日向、半日蔭の植栽の双方が見られ、低灌木の植栽も加わった。緑化やガーデニングおよび生産にあたる関係者は、植栽植物の将来像を念頭に設計するべきで、そのための良い勉強の場所である。少なくとも年数回は足を運んで経時的な変化を学んでほしい。

柴田忠裕

出題者:柴田忠裕

千葉県生まれ。新潟大学農学部、同大大学院農学研究科卒業後、現千葉県農林総合研究センター花植木研究室に勤務し、コニファーの栽培技術や屋上緑化素材であるマット植物、植木盆栽類の輸出技術の開発にあたる。平成26年3月に定年退職し、現在は(公社)千葉県園芸協会種苗センターセンター長、花卉懇談会会長を務める。

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