問題 vol.17
チューリップ
柴田忠裕先生から、園芸に関する問題を出題!
問題文が正しいと思えば「⭕」、間違っていると思えば「❌」で解答してください。
中世ヨーロッパでは、今までにない変わったチューリップが非常に高値で取引された。
正解です!
中世のヨーロッパでは、貴族を中心にチューリップを愛でることが流行り、豪華な植栽が富の象徴であった。オランダを中心に品種改良が進み、希少なチューリップの球根には、なんと家が買えるほどの値段が付き、「チューリップ狂時代」ともいわれた。
残念! 不正解です
日本におけるチューリップの主産地は、温暖な気候の千葉県や静岡県である。
残念! 不正解です
正解です!
チューリップなどの秋植え球根の多くは、冬の乾燥を嫌うため、雨や雪が降る日本海側の新潟、富山両県が主な産地となっている。これらの地域は、アブラムシなどの発生時期も遅いため、罹病率が少ない点も有利である。
露地花壇でチューリップを冬に咲かせるためには、秋からビニールトンネルをかける。
残念! 不正解です
正解です!
チューリップの球根は、夏までに来年の花芽が形成される。チューリップは15℃くらいの地温で発根するため、秋植えするとまず根が出て冬を迎え、その後一定の寒さを受けると休眠が破れ、気温の上昇とともに開花に至る。冬に露地で咲くチューリップは俗に「アイスチューリップ」と呼ばれ、鉢植えして根が出た株を冷蔵処理し、それを植えることで冬に咲かせる。つまり、自然の過程を人為的に再現することにより、寒い時期に開花させることが可能となった。
チューリップの球根は、自ら最適な場所に移動することがある。
正解です!
チューリップにとって条件が悪い場所に植えられると、その場から逃避しようとしてドロッパー(垂下球)を出し、親の球根とは異なるもっと良い場所に子球を作ることがある。横方向への移動は少ないが、縦方向へは移動しやすい。主に、親の球根が乾燥害を受けるような場所にあれば、より深い場所に移動し子孫が残るようにしている。
残念! 不正解です
原種に近いチューリップは、植えっぱなしでもかまわない。
正解です!
チューリップの原種は小アジアや中東地域に自生し、夏が暑く雨が少なく、逆に冬は寒く地面が凍るような厳しい環境の場所に自生する。そのため強健なものが多く、日当たりと水はけがよければ数年植えっぱなし可能な種類が多い。もちろん、初夏に掘り取り、秋に植える方法がベターではある。
残念! 不正解です
園芸知識コラム vol.17
テレビでは同じコマーシャル(以下CM)がこれでもかと流れる。しかし今のCMは忘れやすいが、昔見たものは記憶から消えない。歳のせいもあろうが、印象深いCMは頭に残り、今でもCMソングを歌うことができる。何かを普及宣伝する際、インパクトのある宣伝は記憶にとどまることが多い。その点、緑化業界はどうか。私には普及宣伝のインパクトが感じられない。植物は食料になり、酸素を供給し、環境を保全するために、なくてはならない存在である。官民挙げて、緑の大切さを訴えていく時代に来ている。