問題 vol.21
光と温度
柴田忠裕先生から、園芸に関する問題を出題!
問題文が正しいと思えば「⭕」、間違っていると思えば「❌」で解答してください。

植物の生長や開花は光でコントロールされる。光による生長の制御を光周性と呼び、栽培に携わる人にとっては覚えておくべき基本知識である。
⭕❌
正解です!
光周性とは、暗期又は明期の長さによって引き起こされる生体反応。この性質を理解すれば、人為的な開花調整や生育の制御が可能となる。

残念! 不正解です

植物は一定期間低温に遭わないと、生育、開花、結実しない。
⭕❌
残念! 不正解です
正解です!
温帯以北原産の植物は、一定の低温に遭遇しないと発芽しないものが多いが、亜熱帯以南原産の植物は、発芽のための低温は必要としない。


種子の発芽は低温が不可欠である。
⭕❌
残念! 不正解です
正解です!
一般的には秋播き種子は低温要求度が高く、春や夏播き種子は低い。また、温帯以北の植物ほど低温要求度が高い。植物によっては、吸水した種子の段階で低温に感応するものや、ある程度大きくなるまで感応しないものなどがある。


一般的に植物の生育中の温度は、高いほど生育が促進する。
⭕❌
残念! 不正解です
正解です!
ある温度までは高温ほど生育が促進するが、それ以上になると逆に抑制に働く。特に影響が大きい部分は根で、高温でダメージを受けると養水分の吸収が悪くなる。イネなど果実の収量・品質も高温すぎると低下する。


暗期が短い(明期が長い)と花芽を形成する植物が長日植物、暗期が長い(明期が短い)と花芽を形成する植物が短日植物、日長に影響されない植物が中性植物である。
⭕❌
正解です!
春から夏に開花するペチュニアなどの植物が長日植物、キクやポインセチアなど秋咲きの植物が短日植物、シクラメンなど日長に影響されない植物が中性植物。長日条件は栄養生長や挿し木の発根を促す。その日長性を利用し、花の促成等が行われている。

残念! 不正解です
園芸知識コラム vol.21
年末、ある市場を見に行った。数年前は商品が建物に入りきらないほどあふれていたのに、昨年末は隙間だらけ。市場外流通の台頭や厳しい暑さのせいと考えられなくもないが、景気の落ち込み、それに伴う需要の低下、そして生産そのものの減少と負の連鎖が頭をよぎった。いろんなものの値段が上がり、愛でるだけの花やみどりを買う余裕がなくなっていることは事実であるが、愛でるものがあることは素晴らしいことで、心の栄養につながるものである。生産、流通、販売の各人が声をそろえ、心の栄養の必要性を説くべき時に来ている。